出版書籍

創作集

旅道(「雪道」所収)

旅道(「雪道」所収)

出版社:編集工房ノア

発行年:1994

説明文:

なし

実生の芽

実生の芽

出版社:白地社

発行年:2000

説明文:

身体性といのちをテーマに、板チョコ大の埋め込み式人工臓器を介して「身心」の変容を描く4編の近未来小説。自らも腎臓移植によって生命を得たことにより、ユーモアをふくんだ健常者の到底感知しえない真実が描かれる。

一者の賦(京都新聞連載作)

一者の賦(京都新聞連載作)

出版社:未知谷

発行年:2004

説明文:

何に歓こび、何に充足するのか-錬金術や占星術を貫く一者、森羅万象にあまねく顕現するカミを見た男は、人々に生きる歓こび、希望を賦与する可能性を感じて新しい宗教を興こした。教団は成功するが、男の内面には故郷サロマ湖に吹きつけるシベリアの寒風がオホーツクの怒涛が迫り来るのだった…。生きてある歓こび希望の糧を求めて遍歴する男の物語。

時計台前仲通り

時計台前仲通り

出版社:編集工房ノア

発行年:2004

説明文:

時計台の鐘の音が時を告げ、喚声がこだまするイチョウ通り。兄弟のように育った幼なじみのそれぞれの歳月の痛みを描く。昭和30年代の札幌がよみがえる。

鮮血

鮮血

出版社:未知谷

発行年:2004

説明文:

透析患者の視線、不完全な生-そこから生起するさまざまな変奏。人間の生を、負の側面から照射する五つの物語。生命とは-。

天使の狂詩曲

天使の狂詩曲

出版社:未知谷

発行年:2007

説明文:

愛する者が生死を彷徨うとき、自ずと幽体が離脱する。病を癒すためだ。特殊能力を授けられた与思子は…。“遺伝子”“螺旋階段”“白い本”“夢”“魔女”“卵膜”“受胎”etc.いくつもの劇中劇が互いに響き合い絡み合って網目のようなイメージを織る医療・幻想・シュルレアリスム的小説。

鬼面・刺繍

鬼面・刺繍

出版社:鳥影社

発行年:2010

説明文:

妻から腎臓移植を受けた男の不倫を描く「鬼面」、父子間移植後のそれぞれの生き方を活写した「刺繍」。今日的テーマを扱った異色の問題作二編。

イルミネイション

イルミネイション

出版社:風濤社

発行年:2012

説明文:

娘に供えた水を飲むと妻のからだは発光した…恋人や家族の“絆”を断ち切って、新たな出発に踏み出す訣別、わだかまりを残したままの別離ー。生と死の絡まる糸を紡ぎ、主人公それぞれの“訣れ”を平明な文体で描いた静謐な五篇。

若きマキアヴェリ

若きマキアヴェリ

出版社:東京新聞

発行年:2013

説明文:

ルネサンス期のイタリア・フィレンツェで、青年マキアヴェリは己の政治的才能を生かす道を求め、鬱々とした日々を過ごす。そんな彼の前に、修道士サヴォナローラが現れた。神の名の下に政治を司ることは是か非か――表舞台に躍り出る前の『君主論』の著者マキアヴェリの苦悩や友情、野心を描いた表題作。〈同時収録〉『神の誘惑』『太陽の都』著者となる聖職者トンマーゾ・カンパネッラは、天文学者ガリレオ・ガリレイと出会い、「聖書の精神」「感覚重視の思想」「実験の知」のはざ間で苦悶する。異端容疑で囚われの身となったカンパネッラは、答えを見つけることができるのか――中世イタリアの権力争いの中で、真実を求める知の旅を描いた。

絵

出版社:鳥影社

発行年:2015

説明文:

人工透析の治療を受けている男と、ラブホテルで花を活ける人妻ー鮮烈な愛の形を切り取る表題作をはじめ、初々しい十代を描く連作など。

復帰の日

復帰の日

出版社:作品社

発行年:2016

説明文:

ある日突然、病魔に襲われ、追い討ちをかけるように降りかかる身内の不始末。絶望の淵に立たされた主人公に、復帰を遂げる日は来るのだろうか?闘病生活で出会った女性たちとのふれあいを通して、多様な身心の“肉欲”を描き切った書き下ろし作品。

外務官僚マキァヴェリ

外務官僚マキァヴェリ

出版社:未知谷

発行年:2017

説明文:

なし

助教・横田弘道/ダヴィデ像

助教・横田弘道/ダヴィデ像

出版社:水声社

発行年:2017

説明文:

小さな大学でマキァヴェリを教える新任の助教が、学長選挙をきっかけに学内の腐敗した権力闘争に巻き込まれていく『助教横田弘道』と、若きミケランジェロによるダヴィデ像の彫刻によって、フィレンツェの新時代を拓こうとするマキァヴェリの奮闘を描く『ダヴィデ像』。いずれも『外務官僚マキァヴェリ』外伝となる、二編の書き下ろし短編小説を収録。

八木浩介は未来形

八木浩介は未来形

出版社:未知谷

発行年:2018

説明文:

なし

三つの街の七つの物語

三つの街の七つの物語

出版社:未知谷

発行年:2019

説明文:

昭和の後期から平成の時代、与えられた生を真摯に生きる主人公と、彼をとりまくさまざまな人間模様を七つの角度であざやかに切り取った短篇連作。

安土城築城異聞 (中外日報連載作)

安土城築城異聞 (中外日報連載作)

出版社:未知谷

発行年:2019

説明文:

なし

北区西ケ原 留学! できますか?

北区西ケ原 留学! できますか?

出版社:未知谷

発行年:2020

説明文:

あの頃ーあの場所ー男“幻想”と女の“期待”が交差する青春小説。“英語は会話も含めて完璧、そして専攻語も”この神話を武器に、就職率は抜群という外大ブランド。しかし一五種の専攻語によって状況も違い脱落者も出る。インドネシア語科では、オランダ語に関心を寄せる学生もいてチェコ語科では、将来を考え英会話教室へ通う学生もいる。インドネシア語学科に集う男女の目的と恋愛模様(第1部)。浪人生活を送ったクラシック好き、チェコ語を学ぶ青年の日常(第2部)。

澤井繁男 小説・評論集

澤井繁男 小説・評論集

出版社:平凡社

発行年:2022

説明文:

イタリア・ルネサンス研究者として知られる著者による短・中編小説と、島崎藤村を比較文化論的に考察した「夜明け前の『時間(とき)』」ほかの評論からなるハイブリッド文芸作品集。

二〇二〇年という幕末(短編集)

二〇二〇年という幕末(短編集)

出版社:作品社

発行年:2024

説明文:

コロナ禍に揺れる二〇二〇年の日本から幕末の蘭医で近代化学の祖である川本幸民のなした翻訳文化の知の体系を照射した表題作と、ルネサンスを生きた人文主義者マキァヴェッリの宗教への想いを描いた「残映のマキァヴェッリ」。日本とイタリアを舞台に、「近代」とは何かを鋭く問う、歴史小説集!

騎士

騎士

出版社:未知谷

発行年:2024

説明文:

著者、20冊目の創作集!人工透析、錬金術とイタリア・ルネサンス研究。科学と不思議と人間観察と、著者の集大成ともいえる短篇集。

エッセイ集

「ニートな子」を持つ親へ贈る本

「ニートな子」を持つ親へ贈る本

出版社:PHP研究所

発行年:2005

説明文:

なし

京都の時間。京都の歩き方。

京都の時間。京都の歩き方。

出版社:淡交社

発行年:2006

説明文:

梨木通から大原口突抜町にゆく/妙心寺大通院をのぞいてみれば/上御霊前通界隈/半木の道、ぬくもりの残るところへ/水息吹く椹木町通/かぐわしき郷、市原野/真如堂から黒谷へ/岩倉川に沿って/山の内のかくれ路/裏寺町通をさまよえば〔ほか〕

文芸批評

文藝批評 生の系譜 作品に潜む生命の諸相

文藝批評 生の系譜 作品に潜む生命の諸相

出版社:未知谷

発行年:2005

説明文:

機能障害という負を引き受け現実に死と直面し続けた著者の視線は人の命を“寿命”ではなく“定命”と捉える死の受容過程の中に位置付けられたそれぞれの生を読む評論20章。

「烏の北斗七星」考 受容する“愛国”

「烏の北斗七星」考 受容する“愛国”

出版社:未知谷

発行年:2007

説明文:

二十歳の頃より透析を受け“いのち”“肉体”“死”に真摯に向き合わざるを得なかった著者がわだつみのこえの一文を契機に宮澤賢治、武田泰淳、梶井基次郎、野間宏を読み解き「愛国」の意味を問うー。

検証 伊藤整―戦時下と敗戦後の諸作品

検証 伊藤整―戦時下と敗戦後の諸作品

出版社:藤田印刷エクセレントブックス

発行年:2021

説明文:

なし

『戦時下の伊藤整日記』を読む

『戦時下の伊藤整日記』を読む

出版社:私家版

発行年:2023

説明文:

なし

移植関連

いのちの水際を生きる・透析腎移植を経て

いのちの水際を生きる・透析腎移植を経て

出版社:

発行年:1992

説明文:

人文書院

臓器移植体験者の立場から

臓器移植体験者の立場から

出版社:中央公論新社

発行年:2000

説明文:

全体は三つの章に分かれている。第1章は、透析から移植を経て再透析に還り、そして現在に至るまでを、トピック別にまとめてある。第2章は、身体障害者の身となった著者が、生きていく上で糧としたり、そこに新たな意味を見出したりしたいくつかの「言葉」を採り上げて、それらの言葉に寄せる著者なりの想い、また言葉から紡ぎ出されてくる豊かな滋養・営養を物語る。第3章は、日本の医療や医療従事者に対する管見である。

腎臓放浪記 臓器移植体験者からみた「いのち」のかたち

腎臓放浪記 臓器移植体験者からみた「いのち」のかたち

出版社:平凡社新書

発行年:2005

説明文:

二十代、人工透析。三十代、腎臓移植。四十代、移植腎の不全・人工透析再開。五十代、腹膜透析。ルネサンス研究者である著者は、若くして腎臓を病み、以後肉体の理不尽に翻弄されつつ、いのちの“再生”を我がこととして、生きてきた。そこで直面した生と死、身と心のかたちとは?抽象的な「身体」でなく、生身の「肉体」を軸に、当事者の立場から“いのち”の倫理を考える。

からだ、不可解なり

からだ、不可解なり

出版社:日外アソシエーツ

発行年:2007

説明文:

4半世紀におよぶ血液人工透析・腎臓移植・腹膜透析から、著者は自らを「健常」との対比で「異状」と位置づけた。その、「からだ」の不可思議さを説く。宗教学者・山折哲雄氏との対談所収。

心体のひびき

心体のひびき

出版社:インパクト出版会

発行年:2023

説明文:

透析・移植の「生き字引」が語る…… その生き様を、生命の律動を感得しつつ素描した、生と死の狭間から伝わる心体のひびき。

イタリア関連

ユートピアの憂鬱・「太陽の都市」の成立

ユートピアの憂鬱・「太陽の都市」の成立

出版社:海鳴社

発行年:1985

説明文:

なし

魔術の復権・イタリア・ルネサンスの陰と陽

魔術の復権・イタリア・ルネサンスの陰と陽

出版社:人文書院

発行年:1989

説明文:

占星術、錬金術、新プラトン主義、ヘルメス哲学…。自然を有機的統一体とみ、マクロコスモスとミクロコスモスの照応を信じた自然哲学者の壮大な宇宙観。

錬金術 宇宙論的生の哲学

錬金術 宇宙論的生の哲学

出版社:講談社現代新書

発行年:1992

説明文:

認識の1つの型としての錬金術-。それは、地中海的な知であり、コスモロジー、象徴性、一元性を秘めた有機的汎生命論的な営為であった。近代知を脱構築する可能性をそのなかに探る。

ルネサンス文化と科学

ルネサンス文化と科学

出版社:山川出版社

発行年:1996

説明文:

人びとの心を惹きつける時代、ルネサンス。古今東西様々な解釈の中で、「私」や自然をめぐるコスモロジー、短編物語や自伝といった散文作品を素材に、ルネサンス文化の世俗性と新奇さを読む。

ルネサンスの知と魔術

ルネサンスの知と魔術

出版社:山川出版社

発行年:1998

説明文:

中世から近代へ交錯する知の形。説話で読むルネサンス論。

魔術と錬金術

魔術と錬金術

出版社:筑摩書房、ちくま学芸文庫

発行年:2000

説明文:

新プラトン主義、ヘルメス思想、占星術…。ミクロコスモスとマクロコスモスの照応を信じた「魔術の知」は、自然哲学の一つの型であり、有機的生命論であった。古代、地中海という風土に生まれたこの思考様式は、中世以降、異端視され排斥され続けてきたが、ルネサンス期に蘇り、硬直・枯渇化した西欧文化に霊感を与えつつ広がった。今なお閉塞状況にある近代知にパラダイム転換を迫る大きな可能性を秘めている。本書は、迷宮におけるアリアドーネの糸となって、読者を導き、驚くばかりの明晰さで魔術・錬金術の宇宙を開示する。

イタリア・ルネサンス

イタリア・ルネサンス

出版社:講談社現代新書

発行年:2001

説明文:

フィレンツェをはじめ、イタリア諸都市に花咲いたルネサンスーそのルーツと時代の精神を読み解く。

ナポリの肖像 血と知の南イタリア

ナポリの肖像 血と知の南イタリア

出版社:中公新書

発行年:2001

説明文:

イタリア半島南部にある、風光明媚な大都市ナポリ。東にポンペイを滅亡させた火の山ヴェズーヴィオを望み、足元の紺碧の海には、カプリやイスキアの島々が浮かんでいる。ギリシアの植民市として出発したナポリは、さまざまな民族が往き来する地中海の歴史の中でどのように独自の文化を築きあげたのだろうか。本書は、旅行者を魅了してやまない、かの地の豊饒な生活と文化の神髄に迫ろうとするものである。

ルネサンス

ルネサンス

出版社:岩波ジュニア新書

発行年:2002

説明文:

一四世紀にイタリアで興った文化運動ルネサンス。教会の権威が揺らぐなかで、神や人間、宇宙はどうとらえられたのか、生命感あふれる芸術作品はどのようにして生まれたのか、人びとは何を再生しようとしたのか。東方貿易の隆盛、火薬・羅針盤・印刷術の発明など、胎動する時代を背景に描かれる。

魔術との出会い いま、再びルネサンスを

魔術との出会い いま、再びルネサンスを

出版社:山川出版社

発行年:2003

説明文:

ルネサンス文化を考えるには、いろいろな切り口がある。とりわけ見落とされがちな“魔術”から眺めてみると、ヨーロッパには「地中海文化」が存在し、キリスト教とは異なる母性原理、アニミズムの世界観が浮き彫りにされる。父性原理で行き詰まった現代を刷新するのに、母性的ルネサンスの効験は熟考に値する。

マキアヴェリ、イタリアを憂う

マキアヴェリ、イタリアを憂う

出版社:講談社選書メチエ

発行年:2003

説明文:

分裂状態のイタリア半島の政治力学を見抜く鋭い洞察力。チェーザレ・ボルジア、ルイ十二世、ダ・ヴィンチなど同時代人との交流の中で磨かれたマキアヴェリの人間と社会に関する冷厳かつ普遍的な哲学。

魔術師たちのルネサンス

魔術師たちのルネサンス

出版社:青土社

発行年:2010

説明文:

錬金術・占星術・イスラム文化・天文学・エロース・魔女狩り…。絢爛たるルネサンスの芸術・思想の革新運動の地層の奥深く、美しい花を咲かせんと濃密な養分の如く横たわっていたものー。暗黒とされたルネサンスの混沌とした知の実践者たちが展開する、理性のみでは捉え切れない華麗で豊饒な宇宙の全て。

評伝 カンパネッラ

評伝 カンパネッラ

出版社:人文書院

発行年:2015

説明文:

哲学者にして魔術師。預言者であり、革命家であり、詩人。ジョルダーノ・ブルーノ、ガリレイと同時代を生きた異端の哲学者の波乱万丈の人生を追う。ルネサンス最後の巨人、本邦初の評伝。故郷スティーロから、その知的遍歴と波乱の人生をたどりながら、彼のコスモロジカルな一元論的世界観が南イタリアの知的風土のなかで培われたことを明らかにし、ルネサンスと地中海文化の認識に新しい視点を提供する。

ルネサンス再入門・複数形の文化

ルネサンス再入門・複数形の文化

出版社:平凡社新書

発行年:2017

説明文:

ルネサンスという「時代」は、十九世紀に、近代のはじまりとして発見された。そこで数え上げられたいくつかの徴表はしかし、それ以前にすでに存在し、「暗黒の中世」はいまや否定されている。ではルネサンスとは、歴史のどの時期に該当するただの「過渡期」なのか?中世と近代の諸要素がともに生命力をもって共存する特異な時期としてのこの時代を描きなおす。

自然魔術師たちの饗宴

自然魔術師たちの饗宴

出版社:春秋社

発行年:2018

説明文:

中世の知が色褪せ、いまだ科学革命の曙光が射さぬ闇のなかで、自然の理の解明を試みて魔術師と呼ばれた者たちと、彼らの生きた時代の宝石のような煌めき。カルダーノ、ブルーノ、デッラ・ポルタ、カンパネッラら知の探索者は何を追い求めたのか。ルター、ツヴィングリ、カルヴァンら宗教改革の英雄はいかに歴史と戦ったのか。近代の一歩手前で繰りひろげられた思想的格闘を、ルネサンスに学究生活を捧げた著者が集大成として世に問う渾身の評論。

カンパネッラの企て―神が孵化するとき

カンパネッラの企て―神が孵化するとき

出版社:新曜社

発行年:2021

説明文:

『太陽の都市』で知られるカンパネッラは、自然をありのままに見つめる「自然魔術師」の一人で、ガリレオとも交流したが、彼の科学的思考に同意できず、アニミズムの自然観を維持した。ルネサンスの時代を奔放に生きた特異な思想家の今日的意味に迫る。カンパネッラは71年の生涯の実に30年を獄中に閉じ込められ、大部分の著書を獄中で執筆した。最近、澤井訳で刊行された『哲学詩集』(水声社)は好評で、日本翻訳出版文化賞翻訳特別賞を受賞。その概要を本書で80頁にわたって紹介する。

魔術師列伝

魔術師列伝

出版社:平凡社

発行年:2023

説明文:

中世と近代のはざまに躍動した魔術師と錬金術師たちの人物伝。複雑で難解とされてきた魔術的世界観と錬金術的宇宙観を、豊富な図版と明晰な解説で読み解く。

ルネサンス文化講義

ルネサンス文化講義

出版社:山川出版社

発行年:2023

説明文:

ルネサンスとはフランス語で「再生」の意。「文芸復興」という言葉に訳されることも多いが、ルネサンス文化についてどれだけ理解しているだろうか。本書は関西大学の一般教養科目「ルネサンス文化に親しむ」の講義録を元に書かれている。各章でとりあげる20のテーマを中心に、社会観、人間観、自然観、宗教観、女性観、医療観など、絵画をはじめとする芸術だけでない、キリスト教と異教の「調和」を重んじたルネサンス文化を分析する。このルネサンス文化現象を把握するためには、東西ではなく南北に視座を置くとわかりやすくなる。 この「南北」という観点を重視しながら、新たなルネサンス像を提示していこう。この本を入り口にしてもっと専門的な内容に入ってもらえるよう多くの参考文献を紹介している。また、日本史的な話題にも言い及んでいる章もあるが、世界史と日本史を横断的に学ぶことにも役に立ててほしい。

翻訳書

ジェローラモ・カルダーノ『カルダーノ自伝』共訳

ジェローラモ・カルダーノ『カルダーノ自伝』共訳

出版社:海鳴社・平凡社ライブラリー

発行年:1980・1995

説明文:

性狷介にして行状あくまで奔放、その往くところ論争、喧嘩また騒動。しかし、亡児を想い、持病を気にし、守護霊にすがる日々もある…八宗兼学のルネサンス人が波瀾の人生を克明に綴った自伝文学の傑作。改訳決定版。

G.デッラ・ポルタ『自然魔術』

G.デッラ・ポルタ『自然魔術』

出版社:青土社

発行年:1990

説明文:

ヨーロッパ中世文化の百科全書。森羅万象に潜む霊魂の力を抽き出す技を、自然魔術という。人間の直観と感性を拠点に、医学・天文学・鉱物学・狩漁法そして美顔術など、ヨーロッパ中世のさまざまな知恵を網羅する本書は、ゲーテにも影響を与えたルネサンス期のミリオンセラー。近代的知を脱構築するものとして再評価著しい〈奇書〉の本邦初訳。

トンマーゾ・カンパネッラ『ガリレオの弁明』

トンマーゾ・カンパネッラ『ガリレオの弁明』

出版社:工作舎・ちくま学芸文庫

発行年:1991・2002

説明文:

カンパネッラは、テレジオ、ブルーノらと並ぶ後期ルネサンスの代表的思想家。監禁・幽閉30年に及んだその生涯はまさに波瀾万丈、巨大な百科全書の観を呈するその思想もまた複雑で究めがたい。生気論は機械論と、占星術は天文学と、中世的自然学は近代的物理学といかに調和しうるか。『太陽の都』以外に知られるところの少ない急進的万能人の知的背景と世界観を窺ううえで、さらには「科学革命」の現場からの証言として、本書は逸することのできない一級のドキュメントである。

G.デッラ・ポルタ『自然魔術・人体偏』

G.デッラ・ポルタ『自然魔術・人体偏』

出版社:青土社

発行年:1996

説明文:

直観と感性によって、超越的なものの階序を解き明かそうとした自然魔術-。その厖大な百科全書的知識は、人体を自然界の秩序を表象するミクロコスモスとして捉えた身体観に、最も凝縮されている。今日の身体論に再構築を迫るルネサンスの『奇書』。

E.ガレン『ルネサンス文化史』

E.ガレン『ルネサンス文化史』

出版社:平凡社・平凡社ライブラリー

発行年:2000・2011

説明文:

ルネサンスとは何であるか、が絶えず問われている。過ぎさった歴史ではなく、現代につながるものとして、現代人にとっての新しいルネサンス像がここにある。哲学・科学・教育・美術・文学・印刷術・図書館など、一三章にわたって論じられたさまざまな考察は、著者ガレンの卓抜な見識・学殖と相俟って、読者に大きな知的刺激を与えるだろう。

ウィリアム・J.パウズマ 『ルネサンスの秋 1550-1640』

ウィリアム・J.パウズマ 『ルネサンスの秋 1550-1640』

出版社:みすず書房

発行年:2012

説明文:

西欧ルネサンスの最盛期は、衰退期でもあった。上昇運動と下降運動の同時性を、同時代人はどのように生き、何を欲したのか。新たな仮説から従来にないルネサンス像を現前させた、研究の成果。

パノフスキーほか『ルネサンス――六つ論考』

パノフスキーほか『ルネサンス――六つ論考』

出版社:国文社

発行年:2013

説明文:

ルネサンス研究の各分野を代表する研究者が総合的にとらえた古典的シンポジウム、初の完訳。

ジャンバッティスタ・デッラ・ポルタ(改訂版) 『自然魔術』

ジャンバッティスタ・デッラ・ポルタ(改訂版) 『自然魔術』

出版社:講談社・学術文庫

発行年:2017

説明文:

イタリア・ルネサンス後期に活躍した自然探求者・技術者の著作。古代ローマの学者プリニウスの『博物誌』と並び称される。動植物の生成、磁石、女性美、蒸留、芳香、火薬、料理、狩猟、光学など、見聞と著者自身による実験観察をもとにした知識の万華鏡。黒魔術と言われる錬金術についても否定的に言及している。本書は博物誌としての歴史的意義とルネサンスから近代への思想的転換期を現している書物の抄訳。

トンマーゾ・カンパネッラ『哲学詩集』

トンマーゾ・カンパネッラ『哲学詩集』

出版社:水声社

発行年:2020

説明文:

ユートピア論『太陽の都』の著者であり,預言者をも自認した自然哲学者・占星術師・カトリック僧が,体制転覆を計画して逮捕され,四半世紀に及んだ獄中生活において綴った詩片の集成。ギリシア哲学への深い造詣とカトリック神学のルネサンス的融合,専制支配と腐敗した教会への怒りに満ちた告発,苦難の果てに生じた使命と信仰への疑心ーー異形の知識人の生と思想のすべてが結実した,驚嘆すべき人倫の詩集。

カート・セリグマン『魔法――その歴史と正体』(平田 寛氏の補訳)

カート・セリグマン『魔法――その歴史と正体』(平田 寛氏の補訳)

出版社:平凡社ライブラリー

発行年:2021

説明文:

古代オリエントからギリシア、ローマ、中世を経て十八世紀に及ぶ時代の魔術、錬金術、悪魔と魔女、人相術など、一般の歴史書では扱わない呪術の歴史を、手ぎわよく、おもしろく、公平に扱った名著。二百数十点に及ぶ図版も興味深い。

トンマーゾ・カンパネッラ『事物の感覚と魔術について』

トンマーゾ・カンパネッラ『事物の感覚と魔術について』

出版社:国書刊行会

発行年:2022

説明文:

ルネサンス―― 百科全書的哲人による自然魔術の書 『太陽の都』で知られる、異端の修道士カンパネッラ 足かけ28年の獄中生活に物した主著の一冊、遂に完訳! 神を戴き、天上界のマクロコスモスは地上界たるミクロコスモスを照応する。「力」「愛」「知」を基本原理(プリマリタ)に、その視線は広く森羅万象へ――あらゆるものは「感覚」する。感覚なければ世界は混沌(カオス)と化する。神のもとに魔術は存在し、かたや似非魔術も存在し、カンパネッラはそれを暴く。魔術から科学へ、その移行期のルネサンス末期にあった「自然魔術」の大いなる隠微(オカルト)哲学体系。ヘルメス思想も色濃き、反アリストテレスの書。 「隠微(オカルト)哲学の驚くべき部分では、世界が生ける神と善智の像(かたち)で成っていて、森羅万象あらゆる部分やその粒子にも感覚が在る。その感覚は留意すべきほどに明暗が歴然とし、万事につけ一致点が見出せる。万物の理法や自然の秘密の幕の裡(うち)が明白になるのである」(本書「序」)

英語教育関連

誰がこの国の英語をダメにしたか

誰がこの国の英語をダメにしたか

出版社:NHK出版協会・生活人新書

発行年:2001

説明文:

なし

英文読解完全マニュアル

英文読解完全マニュアル

出版社:筑摩書房、ちくま新書

発行年:2002

説明文:

日本人はなぜ使える英語を身につけられないのか?久しく取り沙汰されてきたこの問題を議論する際、常についてまわるのが学校英語・受験英語への非難であった。だが、そのようなステレオタイプの批判は本当に正しいのだろうか?本書では、受験予備校の実力派講師が、学校英語・受験英語に秘められた豊かな素材を糸口に、より深く英文を味読するためのコツを余すところなく伝授する。

教育パパ血風録

教育パパ血風録

出版社:日外アソシエーツ

発行年:2007

説明文:

「教育」は、教育する側にとっても自分が教えられ育つものである。という持論を基に、学力低下論争、後発進学校、予備校、学校週休2日制、いじめ問題などに鋭く切り込む。教育界に突きつける渾身の一書。

監修/責任編集

アニメ・コミックから読み解く錬金術

アニメ・コミックから読み解く錬金術

出版社:宝島社

発行年:2004

説明文:

なし

「錬金術」がよくわかる本

「錬金術」がよくわかる本

出版社:PHP研究所

発行年:2008

説明文:

映画、アニメ、ゲームでおなじみの錬金術。その歴史を遡ると現代科学や医療のルーツになっていることが少なくない。本書は、錬金術の基礎知識に加え、古代から近現代まで実在した錬金術師たちの横顔とエピソードをリアルなイラストを交え紹介。「賢者の石の生成に成功したとされるニコラ・フラメル」など、ヨーロッパで一世を風靡し、神の業と呼ばれた驚異の術の秘密に迫る。

イタリアルネサンス文学・哲学コレクション全6巻

イタリアルネサンス文学・哲学コレクション全6巻

出版社:水声社

発行年:2019-2024

説明文:

ユートピア論『太陽の都』の著者であり,預言者をも自認した自然哲学者・占星術師・カトリック僧が,体制転覆を計画して逮捕され,四半世紀に及んだ獄中生活において綴った詩片の集成。ギリシア哲学への深い造詣とカトリック神学のルネサンス的融合,専制支配と腐敗した教会への怒りに満ちた告発,苦難の果てに生じた使命と信仰への疑心ーー異形の知識人の生と思想のすべてが結実した,驚嘆すべき人倫の詩集。

編著英語参考書・問題集

現代英語入試問題の諸相

現代英語入試問題の諸相

出版社:山口書店

発行年:1985-1998

説明文:

なし

標準英語問題の諸相

標準英語問題の諸相

出版社:山口書店

発行年:1986

説明文:

なし

イフェクティヴ長文読解(共著)

イフェクティヴ長文読解(共著)

出版社:エスト出版

発行年:1996

説明文:

なし